『早く』って言わないで! Category: 子育て持論 不思議坊主研究所
Posted at 08/07/18 PermaLink» Comment(0)» Trackback(0)»
「早くしなさい!」
「もうちょっと急いでちょうだい!」
こういう言葉は、かける方もかけられる方も
結構ストレスになるものなのだが、忙しい日常では
つい使用頻度の高くなる言葉のひとつではないだろうか。
少なくとも、我が家ではそうだ。
いや、ウチのような子供のいる場合は、
使ってはいけない言葉のひとつなのだけど。(´Д`;
大人と子供では時間の観念も作業スピードも違うのに、
ワタシたちはつい、自分たちのものさしで考えてしまう。
それに、忙しい日常の中ではマイペースな子供たちを
待っていられない事も多い。
ただ、以前書いたように『早く』という言葉もまた、
子供たちにとっては曖昧な指示のひとつである。
宿題が終わらない子供に「早くしなさい。」と言う。
では、この『早く』は具体的にどのくらいの時間なのか。
その子の得意な科目であれば、
『早く』と言われれば10分で終えられるかもしれない。
でも苦手科目であれば、たとえ30分かかっていようとも
いつもより『早く』できたと思うかもしれない。
また、大人は「こんなの5分で出来る。」
と思っても、子供には15分が精一杯かもしれない。
時間に遅れそうで「早くしてよ!」と叫ぶとき。
ウチの子供たちは「早くしてるよ!」と言う。
彼らは彼らなりに『早く』行動しようとしているのだ。
この場合も、『早く』とは実際にはどのくらいの時間を指すのか。
5分前に出かける準備が出来ていれば良かったのか。
それとも、30分前の方が良かったのか。
子供とのやり取りだけではない。
大人同士の日常の中にも、この曖昧な『早く』は存在する。
例えば、職場で鬼係長が「急いで納品するから早く!」言う。
まず、急いで納品というところが、出来次第納品なのか、
午前中に納品なのか、今日中に納品なのかが解らない。
そして、その人が30の物を仕上げるのに
1時間近くかかる人なのか、40分で出来る人なのか、
それとも30分でやっちゃうヤツなのか、個人差もある。
で、実際のところ鬼係長は急いでいたわけではなく
別のことにイライラしていたりするわけで、
それを超速20分で仕上げてやったとしても、
「早くって言ったじゃない!」と再度怒鳴るわけ。
ワケ分かんない。(*`д´*)
そういう場合は思わず、
「じゃ、競争してみる? ただし、丁寧に早く、ね。」
などと言ってしまわないように、
必右から左へ聞き流す術も要になったりするのだが。
ま、こんな強妻頑母的日常はどーでもイイのだが、
曖昧で主観的な『早く』という言葉による勘違いは、
どこにでも誰の場合でも大いに起こり得るわけだ。
では、どうすればこの勘違いによるトラブルを
上手く回避できるのだろうか。
我が家では今のところマニュアルどおりに
「指示を具体的に出す。」という方法を実践している。
実は、広汎性発達障害と言われる子供たちは
それぞれの時計やものさししか使えない子が多く、
曖昧な言葉への対応が非常に苦手である。
モチロン、我が家の長男もそうだ。
でも、いつもいつも100点の対応は出来なくて
ついつい言ってしまう。「早くしなさい!」
当然、出来ない。
言い過ぎるともっとひどいことになる。
で、ハタと思い出すのだ。
あ、そうそう。コレじゃ分かんないのよね、と。
彼らに『早く』は理解しにくい。
彼らには具体的な指示を出すべきなのだ。
「不思議、9時半には家を出たいから、
9時にはその本を片付けて、トイレにいって、
出かける用意をしてね。」
「友達と4時に約束したのね。
じゃ、3時50分までに宿題をしなさいよ。
少し急がないとそれまでに出来ないかもしれないよ。」
「今日は病院に行くから、
学校が終わったらすぐに帰ってきて。
4時45分の予約だから、15分には家を出たいな。」
「あと15分くらいでご飯ができるから
その間にココ、片付けて。」
…てな具合だ。
モチロンこの方法は、支援の必要がない子
(今どきの言葉でいうところの定型発達の子、
つまり普通の子のことね。)
にとっても効果的である。
面倒だと思われるかもしれないこの会話。
でも、何度かこの方法で指示を出していると、
この言い方の方がお互いのストレスが少ないというのを
きっと実感できると思う。
実は支援の方法というのは、
ある特定の人たちにだけでなく
すべての人にとって優しい対応法なのである。
だから、支援というモノが必要か否かという議論は、
愛が必要か否かということと同等であると
ワタシは勝手に思っている。
最後にもうひとつ、「早く」の苦手な人への対応の
応用編を書いておく。
『早く』が苦手な人は、言うまでもなく
物事への対応や動作が遅い人が多い。
この人たちの時計はワタシたちより
少しゆっくりと動いていると考えた方がいい。
つまり、ワタシたちの時計に換算すると、
ワタシたちの、1.5倍?2倍?の時間がかかるわけだ。
従って時間厳守という場合には、
少しばかりワザが必要になることもある。
例えば、午前10時から始まる行事に出席、
通常なら9時半に家を出れば間に合うとしよう。
我が家ではこういう時、弟たちより早め早めに
長男に指示をするようにしている。
更に、タイムリミットを早めておく。
つまり、通常の時計を長男の時計に換算しておくわけだ。
9時半出発のところを30分早めて9時に。
「9時には出なくちゃ間に合わないから、
8時50分には玄関に出て靴を履いてね。」
8時50分に彼の用意が完了することは殆どない。
その事は本人自身にもよくわかっていて
(ココが知的障害を伴わないこの障害の難しいところ)
プチパニックや癇癪を起こしてしまうこともある。
そんな時には
「大丈夫、母さんが暴走ちょっと急いで運転すれば
まだ間に合うから!」などと声をかけることを忘れずに。
そして、何とか9時半までに家を出れば、
行事に遅刻という最悪の経験をさせることは回避できる。
いや、むしろ成功経験を増やすことに繋がるわけである。
これこそが、本当の意味の支援ということ。
支援とは、その人の苦手を知り
失敗を避ける方法を考えるということから始まる。
さて、いよいよ夏休みに突入だ。
いっそう使用頻度の多くなりそうな『早く』だが、
その指示が上手く通らなくてイライラしたとき、
ちょっとこの具体的な方法を思い出してほしい。
「その早く 何分なのか 考える」
今日も爆走の強妻頑母にワンクリックよろしく。→
ちなみに、
この方法を学んできたとき
偉そうにダディに報告したところ、ヤツは涼しい顔でこう言った。
「それは、オレがいつもお前に使っている方法だ。」
_| ̄|○ ⇒ _|\○_ ⇒ ____○_
家族でさあ出かけようかという時、
化粧だの戸締まりだの火の元のチェックだのと言い、
最後に玄関を出るのはワタシだ。(´Д`A;)
更に、既に車に乗り込んでさあ出発だという時、
「あ、カギをかけたかしら??」と言って
必ず戻って確認しなくちゃならないのはワタシだ。(´Д`A;)
忙し強妻頑母にも使える支援方法。
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