パールの指輪  Category: 記憶をたどって…

Posted at 06/01/28 Comment(9)» Trackback(0)»

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私たちが結婚して、一年後の2月の初め、ダディの一番上の姉の長女…
つまり、私たちの姪が、結婚した。

私たちはもちろん、その披露宴に招待されていた。
「洋服でいいわよ。コサージュは頼んでおくから、服の色を教えてくれる?」
姉から、電話があった。
何を着ていこうか? 何しろ、私たちは、叔父叔母なのだ。
失礼があってはならない。…ていうか、何かあったら、マズイぞ…。

兄嫁は、クリーム色のワンピースでいくと言ったが、ワタシは、
正装で行ったほうがいいだろうと思い、黒のベルベットのスーツで、
出席する事にした。

さて、1月の中頃のある日、結婚式の用意をしていた私。
「ダディの礼服とワタシのスーツ、靴とバック…。そうそう、アクセサリーも
用意しなくっちゃ。」

引き出しを開け、パールネックレスとイヤリングのケースを取り出す。

ワタシは6月生まれなので、誕生石はパール。
ネックレスは、成人式のときに、母がプレゼントしてくれたもの。
イヤリングの方は、ダディからのクリスマスプレゼント。
「指輪も、したほうがいいよね。」
実は、ワタシは手が大きいし、つけると、邪魔になるので、指輪が好きではない。
「こんなときくらいしか、使わないものね。1年ぶりだな〜。」
そう思って、婚約指輪のケースを出して、開けて見た。

が…ない!!  ダイヤの婚約指輪が!!
中身は空っぽ…。
???どうして???
このケースは、結婚してから、一度も開けてない。
ドキドキ…ドキドキドキドキ…。
どうしよう!!!

ワタシはパニックになり、箪笥や鏡台の引き出しを探しまくった。
ない…どこにもない。
落ち着け、落ち着いて、想い出してみよう。

最後につけたのは、確か、結婚式の3日前。
ダディの同期入社のみんなが、パーティーを開いてくれた。
(あの日は、遅くなったので、実家ではなく、ココに帰ってきたはず。
もしかして、帰る途中で、外してバックに入れたのか。)

だが、バックの中にも無かった。
コートのポケットの中に入れて、そのままクリーニングに出したかも…
家中探したけれど、どこにも無かった。

ハッ!! もしかして…!!
数ヶ月前に、アクセサリーの整理をした。
いらないものを整理して、空のケースも処分した。
もしかして、あのケースの中の、どれかに入っていたかもしれない。
どうしよう…そんなことを考えながら、また、家中を探した。
探して探して、夜11時ごろダディが帰って来るまで、探しまくっても
指輪は出て来なかった。

「ただいま。」ダディの顔を見たら、泣けてきた。
「指輪が…ない。」と事情を話す私。
ダディはしばらく黙っていた。
「もう、いいよ。」
いや、よくない。
いくら、指輪が好きでないといっても、大事な婚約指輪だ。
オマケに、姪の結婚式につけていくつもりだったのに。

実は、結婚式の前、ダディは仕事が忙しく、ワタシひとりが片道2時間弱の
実家と新居を、行ったりきたりして、引越しや準備に追われていた。
式場の打ち合わせ、新生活の準備…前日ギリギリまで、かなり
ハードスケジュールだったのだ。
だから、残念ながら、指輪に関しての記憶が、全くなかった。
結局、指輪は出てこなかった。
ダディは、もう十分落ち込んでいるからと、ひと言も怒らなかった。
怒られなくても、私は凹んでいた。

数日後、デパートを歩いていた、私たち。
とあるショーケースの前で、ダディがふと、足を止めた。
「これ、見せてください。」それは、パールの指輪だった。
それも9ミリ玉の、きれいな指輪。

誕生石という事もあって、パールは好きだった。
いつか、指輪も欲しいと思っていた。

「姉ちゃんに突っ込まれても困るだろ。 指輪もしてない…なんてさ。
すみません。これ下さい。」


こうして、パールの指輪は、突然ワタシのところにやってきた。
嬉しいような、申し訳ないような、そんな気持ちのまま、7年間が過ぎた。
この7年の間も、ダディは、この事を責めなかった。
時々、同じブランドのCMなどを見て、からかわれたけど。

さて、一昨年の春。
「ねぇ、ダディ、この結納セットって、邪魔よねぇ。」
「要るか?」
「うーん。いらないかも。」
「処分するか。」
「いいかな?」
「いいだろう。使わないものは処分しないと、物が増えるばかりだよ。」

散々迷った挙句、私たちは処分する事にした。
朱色の大きな箱を、あけてみた。
中は、沢山の箱や、きれいな飾りののしや…そんなものばかりだった。
その中に、指輪の箱もあった。
「あーあ。いったい何処にいっちゃったのかな?」また、思いだした。
「もう気にするなよ。その中にあったりしてな。」ダディが笑った。
「そうだったらいいよね〜。もう、どこにいってしま…」
え?? 

「ダディ!!  あったーーー!!」

「ええっ!!  うぉーー!」

なんと、そこに、私の婚約指輪は入っていた。
ワタシは思わず、大声で、泣き出してしまった。
ダディは、「もういい、もういい。よかったなぁ」と頭をなでてくれた。
子供たちがやってきた。
「わー。お母さん、それ、どうしたの? きれい!」

どうしてここに入っていたんだろうか。
まさか、結納セットの指輪ケースの中に、入れていたなんて。
不思議なことに、全く記憶がない。

こんな訳で、婚約指輪はワタシの元に戻ってきた。
そして、結婚10年目か何かのときに頂くはずだった、パールの指輪は、
思いのほか、早くに、やってきました…とさ。
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"パールの指輪"へのコメント

CommentData » Posted by とみはち at 06/01/29

TITLE:
おめでとうございます。
10周年ですか〜いいですねぇ・・・。
私も結婚した当初はそう願っていたのですが・・・。
il||li_| ̄|○ il||li
まぁ私のことはさておき(苦笑

ところでバトンのお願いがあるのですが・・・。

1.受け取ったキーワード
福袋→行列→ラーメン→夜中→お茶漬け→鮭→おにぎり→
遠足→晴れ→お洗濯→白→雪→春 →旅立ち→結婚→季節→匂い
→嫌わないで→「愛」 →「H」→ベッド→『暖かい』
2.自分がイメージしたキーワード
3.バトンを渡してくれた友達へ
4.バトンをまわす3人

無理のなさらない程度でお願いします。

私は「ベット」から暖かいを連想しました。
この時期の雪国のベットはやっぱり暖かいです♪

CommentData » Posted by うたの森 at 06/01/29

TITLE:
きれいで、おっきなパール。
婚約指輪出てきてよかったですね。
2個とも思い出たくさん。

CommentData » Posted by ミモザ at 06/01/29

TITLE:
良かった!良かった!
何か読んでてハラハラ、ドキドキ、ウルウルきちゃいました!!
本当に良かった!!

余談ですが。。。
お姑さんも婚約指輪を無くしてしまい、知り合いの占い師さんに来てもらって、この方位にあります。。。と言われたところに本当にあったとか!?
しかも何でここに??? って位、置いた覚えの無いところだったそうです。
こんな事もあるんですね。

CommentData » Posted by アンティーク・マム at 06/01/30

TITLE:
[色:660099]コメントありがとうございます。[/色]
とみはちさん
あらら、バトンなんて、したこと無いんですけどね。
ではまた、改めて…書いてみます。

うたの森さん
ありがとう。
婚約指輪は諦めていたから、出てきたときは、すごく感激でした〜。
パールの方は、かなり無理をして買ってくれたと思います。

ミモザさん
占い? そういう手があったのか!
当たるんだね〜。ビックリです。
姪の結婚式で、紛失に気づかなかったら、結納セットのケースなんて、
開けても見なかったでしょう。
…本当に、捨ててたかも…と思うと、ぞっとします。

CommentData » Posted by caco at 06/01/30

TITLE:
実は・・・
婚約指輪をなくしてしまった私です。(泣)

マムさんの話を読んでて、悪夢が蘇えりました。。。

私もマムさんと同様、結婚式の準備を殆ど一人でやってまして。
それに、東京で働いていたのでこっち(今住んでるとこ。実家も近い)と往復しながら・・・
指輪をやはり何かの時につけていて、実家に帰って、ティッシュに包んでテーブルの上に置いておいたのです。
このティッシュに包んでおいたのが悪かった・・・
母がゴミと間違え、捨ててしまったらしい・・・(泣)
本当に、どうしていいか分かりませんでしたよ。
旦那には正直に言いました。

それで、婚約指輪。
どうしたかというと・・・似たようなものを、同じところで買って参りました。(泣)
私と母で。

この話は、私、旦那、母しか知りません。。。
って言うか、言えません(泣)

だから、マムさん。
よかった〜〜〜!って思いっきり思いました!

CommentData » Posted by ノア at 06/01/30

TITLE:
おお〜っ!!
開けてみて良かったですね!
高価なだけじゃなく、記念にもらったものだから、なくすと本当にどうしていいかわからなくなりそうです。
出てきて、本当に良かった。

でも、パールの話では、じん、としました。
やっぱり優しいよ、ダディさん!

余談ですが
わたしは働きすぎて(?!)指が太ってしまい、結婚指輪が入らなくなりました(笑。
いつかサイズを直してもらおうと思ったきり、まだ左の薬指には何もはめていません。
いいんです。心はしっかりダンナの妻ですから(^^)。

CommentData » Posted by アンティーク・マム at 06/01/31

TITLE:
cacoさん
ああ…想い出させちゃって、ごめんなさい。
でも、ホントに、あの気持ちって、何とも言えない、苦〜い感じですよね。
ウチも、身内は知りません。
が、親しい友人は、“ダディ神話”のひとつとして、時々語っています。

ノアさん
ホントにそう…。 中の確認などせずに、捨ててしまいそうでしょ。
もう、空箱と空っぽの熨斗袋ばかりだと、思い込んでるんですから。
指は、仕事をすると、太くなりますよね。
よく言うじゃありませんか、「なーんにもしてない手だよね。」って。
たくましい(?)手は、主婦の勲章ですよ。
ワタシも、外しにくい。
ダディは、指輪のところがよくかぶれるので、数年前から、皮紐に通して、
首から下げているようです。(お守り?魔よけ?)

CommentData » Posted by bunga3 at 06/02/01

TITLE:
[色:CC00CC]探し物がないときのあせり・・・よ〜〜くわかります。
私もよくそういう大事なものをどこかへしまって出てこない経験を
しました。
でもでも、ダディさん、優しいですねえ。
なんだかマムさん、すっかりダディさんにもたれかかって
安心してるようですね。
↓、結婚10周年おめでとうございます。
1月27日って、ウチのダンナの誕生日です。
あ、そんなこと関係ないか・・・。
毎回思うんですけど、マムさん、やっぱり文章がお上手![/色]

CommentData » Posted by アンティーク・マム at 06/02/01

TITLE:
bunga3 さん
わざわざ、来ていただいたんですね〜。 ありがとうございます。
10年なんて、bunnga3さんや、mwakaoさんに比べると、まだまだです。
これからも、修行は続く…また、よき、アドバイスをお願いします。
ダディは、“優しい”とよく言われます。
ワタシは…アハハ、いや、失礼しました…安心はしてるんですけど、
もたれかかっては…??…どうなんだろう??
私自身は、口にくわえて振り回している…てな感じに、思ってます。(大笑)
これからのお付き合いの中で、だんだんバレてしまいます。きっと。
文章は、褒められるほどのモノではなく、恥ずかしいです。
でも、小さい頃から、書くことは嫌いではなかったような気がします。
そして、ブログを始めて、今度は、“書く楽しさ”を知りました。
コチラも、まだまだ、修行中です。

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